出会いは最悪

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「でも、なんで秘書?だれか辞めたとか?」 「うん。前の人が昨日で辞めてったんだって」 「…んで、なんでなるなの?専務決めたの?」 「わかんない。専務私の聞くこと誤魔化すし」 何やら幸恵も考え込んでる。 私はため息が止まらなかった。 すると何かを思い出したのか?幸恵が勢いよくしゃべりだした。 「あぁ!そういえば先月!9月終わりころだったと思うんだけど、秘書の人、社長に迫って断られたとかって聞いたよ!」 どっからそんな噂を聞き付けてくるのか、幸恵はよく知ってるんだよね。 「それ、ホントなの?」 「なんか、前々から秘書とできてるって話だったじゃん!でも、社長は本気だったわけじゃないみたいでさ!」 「ちょっとやめて!そういう目で社長のこと見ちゃうよ」 あまり先入観を持ってから会うと気まずいじゃん…。 「社長くるもの拒まずみたいだよ!かっこいいから許されるのかしらね。かなりモテるみたい」 「…そう」 って、あれ?そういえば私、社長の顔知らない…? どれだけ興味ないんだろ。自分の会社の社長を知らないで秘書なんてやっていけるのかなぁ…。 いつまでも不安を拭えないでいた。
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