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社長は苦手だって思ってたけど、話するとそんなんでもないかも…。
私が距離を置きすぎてたのかな?
予定を確認後、私は給湯室でコーヒーを入れていた。
「なる!」
「ッキャッ!」
いきなり声をかけられ変な声をだしてしまった。
「…驚きすぎだろ」
「…すいません」
だって、社長のこと考えてたらいきなり本人に呼ばれるんだもん…。
「このあとの会議、そこでやるから。セッティングいいか?」
「あ、はい。わかりました」
社長室の階には、大会議室と小会議室がある。
このあと専務や総務課の人たちと、小会議室を使うみたい。
今、新しくプロジェクトを進行中で、会議が頻繁に入っていた。
会議は煮詰まり、社長が檄を飛ばす。
「ダメだ!もう一回取引先んとこ行って商談してこい」
「しかし、社長。これでも相手側にかなり価格を下げてもらっているんですよ…これ以上は…」
「ダメだ」
張りつめた空気が流れる。
「もう一回行ってこい。その後でまた話しあう。今日は終わりだ」
そう言って社長は部屋を出ていった。
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