なんで私?

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ドアの前で一度深呼吸。 いざ! コン、コン。 「はい、どうぞ」 「失礼します」 ドアをあけると右手にカウンター。秘書の方が二人並んで座っている。 手前の女性が立ち上がった。 「おはようございます」 優しくあいさつをしてくれて、少しホッとする私。 「おはようございます。営業課の相沢なるです。さきほど、専務に呼ばれて…」 そこまで話すと伝わったのか。 「伺っております。こちらにどうぞ。専務がお待ちです」 中へ入れてくれた。 秘書の方たちがいるカウンターから、専務のいる部屋へ。 女性がドアをノックする。 「はい」 「相沢なるさんがお見えになりました」 「あぁ。中に入ってもらって」 「はい」 そこまでのやり取りを見てるだけで、なぜか一気に緊張が高まる。 「相沢さん。中へどうぞ」 女性がドアを開け、私を中まで誘導してくれた。 「失礼します」 そう言って部屋へ入ると、中には手前にテーブルとソファーがあり、奥に専務のデスクがある。そのデスクに専務がいた。 「おはようございます。営業課の相沢なるです」
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