突然のキス-1

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「俺は、嫌われてなんぼだな」 社長もこういうときがあるんだ…。 俺様な部分しか見たことがなかった。 社長でも、私と同じように悩んだりへこんだりするんだね。 私は社長の側に行き、テーブルに緑茶を置いた。 「私は、会議の内容は難しくて、はっきり言ってわかりません」 社長は黙って私を見ていた。 「でも、やっぱり社長がいなきゃ、ダメだと思います」 私は、うまく気のきいたことは言えない。 でも、社長も私と同じように考えたりする姿を見て、自然とでた言葉だった。 そっとその場から離れ、部屋を出ようとドアを開けたときだった。 トンッ。 社長の右手がドアを押さえつける。 ん? ゆっくり振り返ると、社長が後ろに立っていた。 「…社長?」 ドアを押さえていた右手が、私の左頬を撫でたかと思うと、あっという間に社長の顔が近づいた。 唇が重なる。 私は何がなんだかわからず、ただ目を見開いて立っていた。 一瞬唇が離れたかと思うと、次は深く激しく重なる。
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