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『今日は上手い人居ないな…。』
上手い人を見つければ、話しかけて仲良くなって、打ち上げに紛れ込んで歌を聴いてもらうまで持ち込むのだが、今日みたいに不発な日も結構あった。
『帰ろうかな…。』
最後のバンド演奏を醒めた眼で眺めながら席を立つタイミングを考えていると
カツカツカツカツカツ!
物凄い勢いで女性が近付いてきた。
『!?』
ビックリする私に突き付ける名刺。
プロダクションの名前
「あなた、歌は??」
「…?」(゚、゚)ボーゼン
「歌わないの??見るだけなの?」
「勉強はしてます…けど…。」
「え??歌ってる子なの??
良かったぁ!
じゃあ大丈夫ね。
聴かせてほしいから
ここにあなたの歌を
MDで送ってくれる??」
「…いや…あの…なんで私?」
「可愛いから。」
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