プロローグ

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<えー…新入生の諸君、入学おめでとう。これから君たちは‐‐‐‐‐‐> 校長の声が、このだだっ広い体育館に広がっていく……内容で分かるだろう、今行っている行事は一年生を迎える入学式だ 入学式…と言っても俺が新しく新入生として入学してくるのではない 俺は新入生を迎える二年生だ、なんの特技も特徴もない一般的な男子高校生 いや、なにもないのが特徴かもしれないが… と、果てしなくどうでもいい自己分析…もとい暇つぶしをしながら見るのはこれからの高校生活を夢見る後輩達 はぁ…と俺の口からため息が漏れる 理由は殆どないが、いくら後輩ができたって、いくら二年生に上がったからって特別何もない日常がまた一年と続いていくのが分かってしまうからかもしれない そして、これがフラグであってほしいなどと考えてしまう それだけ平和な日々を過ごして、暮らしてきた はぁ…と2回目のため息をしながら延々と続く校長の話を嫌々ながら聞いていく…
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