プロローグ

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さすがに眠くなってきたな… ……どうせ教師も校長も寝てる一人の生徒になんか気づかないだろうし、終わったら起こしてもらうように頼むか 「なぁ田中<タナカ>、頼みがあるんだけど」 「なに?田島君、今は入学式だよ?」 まぁなんとも優しい感じの男の子なんでしょうか……中身も優しいが 例えば消しゴムを貸してくれたり、ノートを見せてくれたり、仕事を手伝ってくれたり… …優しい普通の田中エピソードは置いといて 「俺今から寝るから、終わったら起こしてくんね?」 「生徒会長の聞かないの?」 生徒会長とは、今三年生の女の人だ 俺は分からないが、男子には相当人気らしい… 「別に聞かなくったっていい」 俺がそう言うと、田中は仕方ないなぁ…と呟き、頼まれてくれた さて、寝るか… ゆっくりと瞼が閉じていき、俺の思考力を奪いながら目の前が暗くなっていった <これで入学式を終わります。‐‐‐‐‐‐> 「田島君、起きて!もう終わったよ!」 肩を揺さぶられ、目を覚ました俺は欠伸しながら背筋を伸ばす、周りを見ると案外多かったので安心した それから数分後、ようやく退場の合図が出て教室に向かった
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