513人が本棚に入れています
本棚に追加
どんな小さな建物にも、赤い×マークがついている。
「何かを表してるんだろうけど…一体何を…」
俺は視線を窓から部屋に戻し、ため息をつきながら言った。
「ったく…さっきまでリーバルリンデにいたってのに……、考えてみれば、俺レウの付き添いで来てるんだよな?いきなり"旅に出よう"なんて誘ってきて快諾した俺って超優しくね?」
そんな独り言を言っていると、扉が開いた。
「お待たせしました。いや、患者なんて久しぶりなもので…器具もしまってしまったんですよ」
そう言いながら、白衣に身をまとった、金髪の若い男は器具をセットした。
「では、診させていただきましょう」
最初のコメントを投稿しよう!