もう一方の過去、そして都市ケトンへ

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「悪いね、手荒な真似をして」 建物の中は外見に似合わず清潔を保った外見だった。 そして、カイルを引きずり込んだ張本人の男は、コーヒーを携えて戻ってきた。 「まぁ、座ってくれ」 「いや、その…こいつをちょっと診てもらいたいんですが…」 「え……あ、ああ」 酷く動揺しながら医者であろう彼は部屋へと案内してくれた。 「ここで少し待っとってくれ」 そう言い残すと、彼は部屋を出ていった。 俺はその間、カーテンを開け、窓から街の様子をうかがった。 「本当に人一人いないんだな……ん?」 俺はこれらの家々の不可解な共通点を見つけた。 「必ず…赤い×マークがついている…」
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