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「レウ、お前は戦うな」
カイルが俺の前に立った。
「何でだ!!」
「お前が怒るのもわかる。だが……あいつらの目当ては、お前なんだ」
「は……?どういうことだよ…?」
「まぁそれは今はどうでもいい。取り敢えずお前はそこで観戦してろ」
そういって、カイルは一歩前に出て、剣を構えた。
"目当てはお前はなんだ"
この言葉の真意がとても気になったが、今はカイルの言われた通りにすることにした。
「お前が相手か、緑の髪のにーちゃん。…その首元のエンブレム…、お前リーバルリンデの出か」
「だったらなんだよ」
「少し確かめたいことがあってな…」
「答える気はない」
「そうかよ……じゃあ!!」
懐から剣を出し、一気にカイルに斬りかかった。
「力ずくでも教えてもらう」
カイルは難なく片手で弾いた。
「貴様……負嵬(グール)か?」
カイルの問いかけに、男は鼻で笑った。
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