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「何しに来たのですか?」
少しだけ声音を低くし、返答次第では容赦はしないという感じを醸し出す。
と、その時、レンの前に巨体な人が立ちふさがった。
「止めて、ジル」
ルカが制止するとジルと呼ばれた大男は静かに下がった。
「ごめんなさい、彼はジル=アディントン。顔は怖いけど優しいのよ」
クスクスと笑うルカを見て思わず見惚れてしまうレンとアリア。
「えっと、何しに来たのかって質問ね。これは勘なんだけどシルベルク卿の目が覚めたと思って訪ねてきたの」
思いがけない言葉に唖然とする2人。
「彼はどこにいるのかしら?」
「……実は」
―――地下最下層
「やっと出口を見つけた!!」
ミコトの腕を引いて何時間歩いたか分からない。
いや、本当なら数分で出口に着くはずだった。
何しろここの地図を持っているのだから!
……では、なんでこんなに時間がかかったって?
決まってんだろ
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