第0章 とあるお城で。

2/2
前へ
/46ページ
次へ
ザァァァ… 黒く濁ったように見える空から、大小無数の雨粒が大地に降りそそぐ。 「今日も雨かぁ・・・」 そう言った彼女は、窓から灰色の雲を見上げていた。 「まあ、 嫌いじゃないんだけどね♪」 そばにあったソファーに座ろうとすると、ドアがノックされた。 「失礼します。」 の声と同時に執事らしき男が入ってきた。 「ご主人様、大罪人の魂を確認しました。 至急、回収に行かれてはどうでしょう?」 すると彼女は笑顔で言った。 「そう。ありがとうね、ベル。」 「では、準備を・・・」 そう言って彼は部屋を出た。 「さて…今度はどんな色なのかしら。 今から楽しみだわ…」 そう呟いた彼女の顔は楽しそうに笑っていた。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加