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突然大きな揺れに襲われた。
あれっ…
さっきまでの人の群れとうって変わってガランとした車内は私と中年のおじさん二人だけになっていた。
寝過ごした!!!咄嗟に現在地を知る為に見知らぬおじさんに話しかけていた。
「す…すみません!!あの…丸の内は?!」
あまりに慌てすぎてどもりながらおじさんに訪ねてみる。
おじさんは眉間に皺をよせ、咳払いを一つつくとこう告げた。
「はて?そんな駅知らん。」
あんななの知れた駅を知らない人がいたなんて…
愕然とした私はちょうどタイミングよく開いたドア目掛けて駆け出した。
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