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降りた駅はどこか懐かしい匂いがした。
殺風景な駅は自動改札機なんて見当たらない無人駅の様だ。
東京にこんな駅があったなんて…
ある意味感動を覚えながら誰か人がいないかあたりを見渡す。
するとホームギリギリのところで両手を広げ今にも飛び降りてしまいそうな少年に一瞬にして捕らわれてしまった。
その少年は真っ白なシャツに透明感のある肌。茶色い髪は太陽の光でキラキラ輝いている。
って見とれてる場合じゃなぃ!!
止めなきゃ。
仕事の事も忘れ少年のもとへ駆け寄る。
「まって!!」
そう言うのが精一杯だった。
少年の手を引っ張りホームギリギリの場所から遠ざける。
勢い余って少年は地面に倒れこんだ。
必死すぎて力が入りすぎてたみたい。。
これが火事場の馬鹿力か…!!
「ごめんなさい!つい…」
これでもかというくらい頭をさげる。
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