2人が本棚に入れています
本棚に追加
マイケルのエスコート(棒読み)により建物の中に入った私は、物凄い光景を目の当たりにした。
「おう、マイケル。入り口で何やってたんだ?」
ダンディーマッチョさん。
「そいつ、新入りか?」
ワイルドマッチョさん。
「いや、どうも違うみたいなんだ」
爽やかマッチョさん……ではなく、マイケルさん。
まぁ、ざっくりと言うならば、この建物はマッチョで溢れかえっていたのだ。
しかも「細」ではなく、超ムーキムキの。
「あの、マイケルさん。この人たちは一体……」
「彼らは、このジムの常連さ。ちなみに僕はここのインストラクターをしているんだ」
マイケルト○ビア、24へぇ。
「ちなみに、ここは元ボクシングジムだったんだ」
補足ト○ビア……、ってかこのネタ結構古いよな。
「それで、その米屋のオッチャンって人は今どこにいるんですか?」
ト○ビアネタもそこそこにして、私はマイケルに訊ねた。
「あの人は今、たばこ買いに行ってるんだ。多分、コンビニに寄ってから帰ってくるから後5分くらいかな……」
「ふぅん…」
そうマイケルに返事をして、開けっ放しの扉を閉めようとしたら……閉まらなかった。
どうやら相当立て付けの悪い扉だったらしい。精一杯力を込めてもびくともしない。
「どうしたんだい?」
扉の前でまごついている私を見かねたのか、マイケルが話しかけてきた。
「あの…、扉が……」
「扉? あぁ、ちょっとどいてくれるかい」
マイケルとバトンタッチ。
後は任せた!
「…んしょっ」
――バーン!!
閉まった。
流石はマッチョ。ナイス筋肉。
「す、凄いですね……」
「どうだい? これが筋肉の力さ!」
爽やか笑顔、白い歯が眩しい。
というか、また筋肉の話か。ただでさえ文字数(リミッター)少ないってのに……。
「よう、新入り!」
ワイルドマッチョさんが話しかけてきた。
「お前、ほっそいなー」
えぇ、女ですから。
「筋肉はいいぞー」
またその話か。
というか…、マジで文字数の残りがヤバ……。
――ガ…ガガガ……
「――ん?」
誰か入ってきたようだ。視線を扉の方に移す。
そこに映ったのは……。
角切り、グラサン、赤いアロハに腹巻き、白い靴、白いズボン。
「お、米屋のオッチャン」
ヤ○ザの人だった。
最初のコメントを投稿しよう!