はじまり

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 マイケルのエスコート(棒読み)により建物の中に入った私は、物凄い光景を目の当たりにした。 「おう、マイケル。入り口で何やってたんだ?」  ダンディーマッチョさん。 「そいつ、新入りか?」  ワイルドマッチョさん。 「いや、どうも違うみたいなんだ」  爽やかマッチョさん……ではなく、マイケルさん。  まぁ、ざっくりと言うならば、この建物はマッチョで溢れかえっていたのだ。  しかも「細」ではなく、超ムーキムキの。 「あの、マイケルさん。この人たちは一体……」   「彼らは、このジムの常連さ。ちなみに僕はここのインストラクターをしているんだ」  マイケルト○ビア、24へぇ。 「ちなみに、ここは元ボクシングジムだったんだ」  補足ト○ビア……、ってかこのネタ結構古いよな。 「それで、その米屋のオッチャンって人は今どこにいるんですか?」  ト○ビアネタもそこそこにして、私はマイケルに訊ねた。 「あの人は今、たばこ買いに行ってるんだ。多分、コンビニに寄ってから帰ってくるから後5分くらいかな……」 「ふぅん…」  そうマイケルに返事をして、開けっ放しの扉を閉めようとしたら……閉まらなかった。  どうやら相当立て付けの悪い扉だったらしい。精一杯力を込めてもびくともしない。 「どうしたんだい?」  扉の前でまごついている私を見かねたのか、マイケルが話しかけてきた。 「あの…、扉が……」 「扉? あぁ、ちょっとどいてくれるかい」  マイケルとバトンタッチ。  後は任せた! 「…んしょっ」 ――バーン!!  閉まった。  流石はマッチョ。ナイス筋肉。 「す、凄いですね……」 「どうだい? これが筋肉の力さ!」  爽やか笑顔、白い歯が眩しい。  というか、また筋肉の話か。ただでさえ文字数(リミッター)少ないってのに……。 「よう、新入り!」  ワイルドマッチョさんが話しかけてきた。 「お前、ほっそいなー」  えぇ、女ですから。 「筋肉はいいぞー」  またその話か。  というか…、マジで文字数の残りがヤバ……。 ――ガ…ガガガ…… 「――ん?」  誰か入ってきたようだ。視線を扉の方に移す。  そこに映ったのは……。  角切り、グラサン、赤いアロハに腹巻き、白い靴、白いズボン。 「お、米屋のオッチャン」  ヤ○ザの人だった。
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