10月のお題。

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「…………」 無言のまま、郷は顔を赤らめてる。 「(照れてる?)」 郷の顔を見て莉子は首を傾げた。 「結果オーライ」 一人郷は納得したように頷く。 「取り合えずコイツら外にだして再開しよう。 まだ文化祭は終わってないわよ」 莉子は先陣きって仕切りなおす。 「そうだね」 「おう」 クラスメート達も『お化け喫茶』を再開する。 「先生に気付かれなくてよかった」 普通に進行している『お化け喫茶』を見て莉子は安堵している。 「気づいててもビビって来ないんじゃないか?」 意外にも郷は冷静である。 「そうかもね。 ありがとね、助けてくれて」 ニッコリ笑い莉子は郷に礼を言う。 「礼はいらん。 ただ皆が頑張った努力を踏みにじったアイツらに虫酸が走っただけさ」 顔を赤くして郷はカッコつけている。 「……カッコイイ」 頼もしい郷を見て莉子は呟く。 「あ?」 意味がわからず郷は首を傾げる。 「アンタのそういうとこカッコイイ」 照れ臭そうに莉子は言う。 「ほれた?」 すました顔で郷は尋ねた。 「まさか」 莉子は首を横に振り否定する。 「……まぁ、お前みたいなゴリラ女に俺は勿体ないからな」 否定されたのに少しムッとしたのか、郷は嫌味を言う。
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