10月のお題。

7/13
前へ
/13ページ
次へ
「やばくない? 注意してくる」 黙って状況を見ていた莉子は、不良達の元へ行こうとしてる。 「待て。 下手に刺激しない方がいい。 今は何もしてないから観察しとこう」 郷は注意しに行こうとしてた莉子を制止した。 「でも皆怖がって入らないし、出ていっちゃってるじゃない。 あたし達の努力が無駄になっちゃうわ」 正義感の強い莉子はこの状況が我慢できないでいた。 「…………」 莉子の顔をジッとみて郷は首を横にふった。 郷に止められ、莉子も黙って様子をみる事にした。 「へぇ。 お化け喫茶なんてガキ臭いと思ったけど中々だな」 不良達は図々しく中を歩き回る。 「きゃっ!」 不良達の中のボス的存在の奴が、女生徒にセクハラをした。 「いいじゃないか、尻くらい。 なぁ?」 ニヤニヤ笑いながら嫌がる女生徒をからかう不良達。 「もう許せない」 我慢の限界に達した莉子は不良達の元へ向かった。 「…………」 飛び出した莉子を見て郷はスッと何処かへ行ってしまった。 「ちょっと!」 セクハラされ半泣き状態の女生徒をかばうように、莉子は仁王立ちした。 「あん?」 莉子の登場に不良達は怪訝な顔をする。 「ここはお触りバーじゃないのよ! あたしのクラスの子にちょっかいださないでよね!」 女生徒を逃がし莉子は畏怖する事なく不良達に啖呵を切った。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加