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「はぁ…」
『大丈夫か?』
2人は講堂に行ったは良いが、予想以上にアルトが糾弾・一方的な攻撃を受けたため医務室に運ばれている。
「っつつ…まぁ、なんとか…」
『済まんな、対処仕切れんで』
ルッツは自分のブランクに頭を抱えていた。
「ルッツさんのせいじゃないっす」
『そう、願いたいもんだな』
「……全く、生意気な事しゃーがる」
カルマ先生がベッドのカーテンを開けて入ってきた。
「これだから魔力至上主義者ってのは嫌いなんだ。おぅ、そこの小僧もそう思うだろ?」
『ああ、全くだ』
カルマ=リクドウ
学園いち医療のエキスパートで保険の男性教師。
「魔力至上主義」が嫌いな人である。
後、何故か幽霊であるルッツが見えてる。
『しっかしあんた、さすが医療に携わってるだけあってミハイルばりの腕だ。尊敬するよ』
「ミハイル?」
カルマはルッツの言葉にしかめっ面をした。
『と、済まないカルマ先生。ミハイルってのは…なんだ、昔名を馳せた此処の校医で"非常の回復師(プレポスターズ・ヒーラー)"と呼ばれてた人なんさ』
「成る程。しかし疑うべきは幽霊、お前の存在だ」
カルマはルッツに指を指す。
『さぁ…ただ』
「ただ?」
『憶測でしかないが…存在の継承に意味が在るのやもしれない』
(存在の継承?)
アルトはその言葉に疑問を持った。
「存在?何のだ?」
『――――――――龍帝』
その場の空気が凍り付いた。
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