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暫く沈黙が続く。
『あー…その、まぁ。なんだ、今の話しは忘れてくれ』
ルッツは気まずそうにその場を収集させようとする。
「龍帝、だと!?」
と、カルマが声を荒げてしまった。
『だーっ、もうこの話しはストップだ!!ストップっ!!一旦止め、また後で話す!!それ以上パニクられたらアルトにも困る!!』
「龍帝?何だそりゃ」
アルトの口からは疑問。
『お前はそっちか!!…まぁ、そっちの方がまだ良いか』
「あー…"予言の英雄"絡みって事で、取り敢えず伏せといてくれ」
ルッツはしっくり来ないといった表情で頭を掻く。
「予言の英雄?龍帝となんの関係が在る?」
カルマはルッツを睨み付けた。
『今この場で言える事といえば初代龍帝と予言の英雄は同一人物だって事と、龍勇者エヴァーとも関係が深いって事だけだ』
さらっと重要な言葉と思えるワードが出てきたが、ルッツは構わず話を続けた。
『アルトにはしたが、俺の名はルッツ=ランディール。……実を言えば初代龍帝は俺で、エヴァーは今は俺の使い魔だ』
「ル、ルッツさんが初代龍帝?…てか龍帝って?」
『そっからか…。良いか、龍帝ってのはな……変身ヒー「急患です!!」…ちっ、んだよこんな時に!!』
ルッツは話の腰を折られたのに不服そうな顔で、舌打ちをした。
(ルッツ…さん?)
アルトはルッツの仕草に不安を抱いてしまった。
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