牛丼屋

5/5
前へ
/25ページ
次へ
奉公に出されたのは、工務店。 住宅ブーム後の家ってのは、鉄骨が使われているからリフォームをするためには鉄骨屋が必要。 ここに、暇を持て余した鉄骨屋の親子がいる。。。 バブルが弾けたご時世に、新築の家が建つわけもなく、リフォームがメインになる。 鉄骨屋に頼む仕事が増える。。。 じゃあ、暇な鉄骨屋に仕事をやって、自分の後継者を鉄骨屋から借りればいい。 小野さんは、そう考えたらしい。 ある秋の日。。。 ホテルのロビーで、待ち合わせた二人は、歴史的な会談する。 勿論、親父と小野さんの事である。 。。。うん。 賢明なな読者のアナタなら気付いたであろう。 話し合いは、『お食事所 みくま』で、キンキンに冷えた生ビール片手に行われた。らしい。 『来週から、小野ちゃんとこで働いて来い!!』 社長である親父の初の指示は、レンタル移籍だった。 その後、三年半の丁稚奉公が俺を変えた。 工務店の仕事は、人の夢を形にする事。 現場監督は、大工と客の橋渡し役。 そんな小野さんの背中を見て育ったからか、すっかり接客が好きになった。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加