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「はぁ…はぁっ……っはぁ!」
なぎさがいるとこなんて…
私が思い付くのはひとつしかない
──────205号室
ガラ
「なぎ、さ…?」
…………いた、
なぎさはベッドの上で蹲っていた。
「見つけた、」
私がそういうと、なぎさは焦れる程ゆっくり顔を上げた。
「しずく、、?」
そんな彼は、弱々しく眉毛を下げて消え入りそうな声で呟いた。
「看護師さんから、聞いた。」
「…うん」
私は悲しげななぎさを見てられず、
なぎさの肩に額をくっつけてもたれた。
「私さ、なぎさが好きだよ。
私のそばにいてくれて…」
私が泣いてるときは、
黙って頭を撫でてくれた。
「優しくて、強くて。私がだいすき ななぎさを、
死なせたりしない。
私が絶対に。」
そう言うと、なぎさは笑って、
「なにを根拠に」
といった。
そんななぎさの声量はいつものもので、、
よかった…。
「しずく、俺も
しずくの事が好きだよ。」
なぎさはそう言って、私に口づけをした。
END
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