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授業が終わってふと振り向くと明らかに不機嫌な顔した廉がほおづえをつきながらあたしを見てた。
見てたっていうより…睨んでる…。
えっと…?なんかあったっけ、何…??わかんない。
廉があたしに近づいてきたと思ったら腕をグッと掴まれた。
「どうしたの?ねぇ、何…?」
聞いても何も言わない。腕も離してくれない。
腕を引っ張られるまま、連れてこられたのは階段前。
やっと離してくれた。
『痛いよ、バカ!』
言おうとしたら
「…優ちゃんじゃねぇ、優太だろ。てか、そもそも下の名前で呼んでんじゃねぇよ」
「んっ…?」
「ん?じゃねぇだろ。ちゃんとかくんとかそんなん置いといて取りあえず!…優太に支えてもらったりしてんじゃねぇよ、アホかお前」
あー…授業始まる前のあの事ゆってんのか。
…ん?でも廉ってヤキモチとか焼くようなキャラじゃないよね?
なんて頭の中で考えてたら
「…ごめん。カッコわりぃ……ヤキモチ…とか」
恥ずかしそうにうつむいた廉がなんだか可愛く見えた。
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