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入学式の翌日。
俺は昨日より少し遅い時間に学校についた。
それでも速いらしくまだ誰もいない。
いや正確に言うと
ガリ勉集団しかいない。
燐は昨日のギャル達に呼び出されたためガリ勉の中に俺一人になった。
気まずっ!
めっちゃ気まずい。
俺は学校の屋上へ向かった。
少し肌寒いが風が気持ちいい。
結構時間がたって燐から<もうすぐ時間だから降りてこい>とメールが来た。
俺は屋上を後にした。
教室に戻り席の近くに行った俺は衝撃で立ち止まってしまった。
今日も休みだと勝手に思っていた隣の席の人が来ていた。
いや実際来ていた事に驚いたんじゃない。
来た人に驚いたんだ。
その人は海で逢ったあの彼女だったんだ。
「おい!陸なにボーっとしてんだよー?」
「あ、あぁ。」
燐の回りには男子が集っていた。
「あいつだれ?」
「あいつは俺の親友だよ!」
なんだあいつらコソコソしやがって。
だいたい俺にとったらお前らこそ誰だって話だよ。
てかさ俺さ今こんなヤツらに構ってる余裕ないんだけどな…。
俺は席に座った。
彼女はこちらを見ない。
俺に気付いてない?
それとも忘れた?
なんか気になる。
なんでだ?
ってまた見てた。
ヤベェ。
俺は外を眺めながらうるさい心臓を黙らせた。
「なぁ陸。」
「あぁ?」
「クールだなぁ。かっこいい。」
燐の回りのヤツがほざいている。
があんなのシカト。
「バンドどうする?」
「そこら辺にたかってるヤツらに出来るかどうか聞いてみれば?」
「なんでそんな不機嫌なんすかぁ?陸さーん?」
またたかってるヤツが何か言って来た。
「ゴメン。ちょっと黙ってて。」
燐が珍しいこと言った。
「おう。悪い。」
燐には素直だな。
「でなんだよ?」
「だからバンドどうすんだ?」
「お前の方が友達多いだろ。」
「お前友達作ってねぇの?」
「あんな、まだ学校始まって2日目だぞ?俺はお前じゃねぇんだから友達とか出来る訳ねぇだろ。」
「お前の性格じゃ確かに無理だよな…。」
「分かってんなら聞くな。」
「まあな。」
そろそろ気付いてくれたかな?
なんか気付いてほしいな。
そんな事を考えていると林の野郎が来た。
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