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里央がやっと寝室から出て来た。前髪を下ろし、肩までの髪。渚と同じふわふわとした髪質。
里央も二十五歳。年齢より若く見える容姿は、大学生に間違えられるくらい可愛い。
「ママー!」
渚が里央に抱き着く。
渚の頭を撫でながら、里央が渚に話し掛けた。
「まぁ、渚がちくわに餌やったの?お利口ね」
『俺だよ。里央、おはよう』
俺は里央に笑顔を向けたのに、里央は俺と目も合わせない。
「おれだよ」
渚が俺の真似をして、ふざけて見せる。
「誰の真似なの?それって、パパの真似?」
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