無視

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◇◇ どれくらい眠っていたのだろう。 目が覚めると、俺はベッドの上だった。 なんだ… 俺、気でも失ったのか? 確か… 海の中に落ちたはず。 その後のこと、全然覚えてねぇや。 妻の里央がベッドの端で寝ていた。娘の渚はいつも子供部屋で寝ているのに、同じベッドの中央で寝ていた。 どうしたんだろう? 夜泣きでもしたのかな? 渚の寝顔を見ていると、小さく背伸びをし、まだ眠そうに目を擦った。 そして大きな瞳をパチッと開き、隣にいた俺を見て、にっこり笑った。
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