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『おはよう。渚』
「パパ…」
渚は不思議そうに首を傾げたが、すぐに笑顔を向けた。娘の笑顔が、俺にとって一番の宝物だった。
寝室を出ると、愛犬『ちくわ』が、俺に尻尾を振り、飛び付いて来た。
『よしよし、わかったって』
何でコイツの名前が『ちくわ』かって言うと、拾って来た日におでんのちくわを旨そうに食ったから。
たったそれだけの理由。
『里央どうしたんだろう。今日は起きねぇな』
俺はキッチンの隅にある餌を、ちくわに与えた。
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