はじまり

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「出会い系サイト?」 「そうそう。このサイトめっちゃイケメンに出会えるんだよ」 そう言うと親友の怜奈は私にサイトを紹介してきた。 「私…やめとくよ」 「いーじゃん!美亜も彼氏欲しいんでしょ?いつまでも2次元じゃ嫌でしょ?」 「2次元だけでいいよぅ」 「登録だけでもしてよ」 正直しつこい怜奈にちょっと嫌気がさしていた。 怜奈こと林怜奈は私と逆で明るくて彼氏がいて人気もの。 私はそんな怜奈が羨ましくて嫌だった。 「分かったよ。」 「やったぁ!やっぱり親友だね♪」 登録しなかったら親友じゃなかったのかよ。 しかたなく私は登録した。勿論、はまる気なんて全くない。 今思えばそんな思いで登録するんじゃなかった。 そのサイトに入った瞬間わたしの人生壊れた。 家に帰ると早速メールが届いてた。 [初めまして美亜ちゃん♪怜奈ちゃんとは知り合いかな?] 相手はサイトの男らしく私に軽々しくメールしてきた。 社会人でかなりのおっさんだった。 [はい。ヨロシクお願いします] わたしは関わるつもりはなかったのでそっけなくメールを返した。 [美亜ちゃん彼氏いる?] [怜奈と違ってブスなんでいませんけど] それからもたくさんメールが送られてきた。 [怜奈もいないって言ってたよ?] [え?怜奈いますけど] このメールが私たちの仲を深く切り裂くのはまだ先の話…
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