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それからと言うもの非通知から嫌と言うほど電話がかかってきた。
勿論アキヒトからの嫌がらせ。社会人のくせに大人気ない。
正直怖かった。
相手は大人だから何をしてくるか分からない。
「美亜!今日マック寄っていこ」
いつも通り接してくる怜奈。
「いや…今日はいいや」
怜奈と喧嘩してから私はだんだん怜奈を避けるようになっていた。
理由は気まずいと勝手に思っていたから。
「最近美亜忙しいの?」
「うん…」
ゴメンね…別に忙しくなんかない。ただ単に怜奈といたくないだけ。
ゴメンね。
プルルルル・・・・・
また電話だった。
もう我慢できずに私は出てしまった。
あのとき出たのがいけなかった。
「美亜ちゃんやっと出てくれたね」
不気味な声で話すアキヒトに吐き気を感じる。
この人は大嫌いだ。
「なんの用?」
「そろそろ僕たち仲直りしない?」
それは思ってもいない言葉だった。
もしかしたらアキヒトは反省しているのかも…
自分も怒りすぎたんじゃ…
だとしたらお互い様だよね。
「いいよ。私こそゴメンね。」
「じゃあその証に付き合って」
なんでそうなるの…今の気分じゃ言い返せないじゃん。
でも無理なものは無理。
「まさか断るん?」
その言い方はまるで「断るな」と言っているようだった。
「ダメなの?」
その瞬間大きな物音が携帯から聞こえた。
なにかを蹴るような。
「てめぇ…せっかく仲直りしよう言うたのに断ってんじゃねぇよ!!ぜってぇ許さねぇ」
「ちょっ…」
ツーツー…………
電話は直ぐに切られた。
何を言われたかはあまり覚えてないけど最後の「許さねぇ」は覚えてる。
その時改めてサイトに入った事を後悔した。
そして改めて人を怖いと感じた。
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