幸彦

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いつものようにオフィスの給湯室でお茶汲みしていると 『♪チャラララッチャラ~♪ぼくドラえもんでぇす♪』 『やばっ、バイブにするの忘れた・・・そろそろメールの曲変えなくちゃ』 新規メールを開くと幸彦からだった。 【この前はどうも!楽しかったね!仕事が忙しくて、なかなか返信できなくてごめん。今度2人で会える?】 『(やばいやばいやばーい!!お誘いのメールじゃん!誘ってるんだよな?このあたしを!ドキドキ・・・)』 それから会社では仕事が全く手につかず、家に着くまでの記憶が曖昧になるくらい頭がぼーっとしてたのを覚えてる。 まず、どこで会うのか、どんな服装で行ったらいいのか、どんな会話をしたらいいのか、すべてが絡み合い頭ぐっちゃぐちゃ。 『(そういえば、返信してないや!早くしなくちゃ!)』 家のベットに正座しながら返信する内容を何回も確認し、送信ボタンを押す。 【返信ありがとうございます!まさか返事が来るなんて思ってもいなかったのでうれしかったです。仕事忙しそうですね。 ちなみに私はいつでも大丈夫です。】 当たり障りなく、がっついている訳でもなく、さり気なくオーケーしている余裕がある女を演じてみた。 それから何度か✉のやり取りをして一週間後の夜に食事に行く約束をした。
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