妄想女

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『先輩、他は何食べます?』 『ん~、枝豆、銀杏・・・それと焼鳥3種盛り!!』 『先輩は相変わらずおっさんだなぁ!あはははは笑』 『うるさい。』 茂樹とは一緒にいて楽。 自分の素を出せるし、まぁかっこよくはないけど、かわいい後輩。 『結構呑みましたね。』 『ん?そうだね。おじさん!お勘定してっ!』 仁美は梅干しハイを3分の1程残し、おぼつかない足どりで茂樹と店を後にした。 ーー仁美が脇の汗を拭ったティッシュが寂しげに床に落ちたーー 『先輩!久々にカラオケ行きましょうよ!!』 『はっ!?あんたと行ってもつまらんわ!!あたしはね、早く帰って妄想したいんだからーーー』 『なんすか妄想って!笑いいじゃないですかたまには行きましょうよ!!先輩のアンルイスが聞きたいっす!!』 『・・・仕方ねーな。よしっ!!行くかっ!!』 『そうこなくっちゃ!!』 ーーーサングラス~はずしたら~吹き出しちゃうほどぉ~ーーー 仁美が六本木心中を熱唱している。 茂樹はタンバリンでリズムをとり盛り上げる。
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