狂い咲きの桜

10/15
前へ
/19ページ
次へ
―――――――――――――― 「おい、こいつの体拭くぞ。」 土方は、布団に横になっている青年を見ていった。 「僕も手伝いますよ。拾ってきたのは僕ですしね。」 「ごめん総司、オレ今用事思い出したわ …。ぱっぁん達に渡すものあってさ。ちょっと、行ってくる。」 「用事があるなら仕方ないですね。行っていいですよ、平助。」 また″ごめん″と行って平助は部屋から出て行った。 「さて、拭きましょうか。土方さん。」 「わかった。…にしてもこいつ、改めて見れば、異常なほどに整ったな顔してんな。」 「ですよねぇ。僕も顔見たときビックリしました。」 そう言いながら、総司と土方は青年の袴を脱がせた。 すると… 「!!?…こいつ、 女?」 袴を脱がせると見えたのは、胸に巻かれたさらしとその胸の膨らみだった。 これらからわかることは、この、青年だと思っていた人物は 少女だったということだ。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加