狂い咲きの桜

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ザアッ 「…桜?」 二人が辿り着いた場所には… 季節はずれな赤い桜が満開に咲いていた。 「…今の季節は冬で桜は咲かないはずなのに…どうして…。」 「平助!人が倒れています!」 そう言って総司は駆け出した。 総司が駆け寄った先には、桜の木に寄りかかって動かない人がいた。 「大丈夫ですか?!」 そう言っても動かない華奢な体を見て、一瞬死んでいるのではないかと総司は思った。 焦っていて気づかなかったが、着ているものには大量の血が付いている。 けれど、それは着ている本人の血ではなく、返り血だったことに総司と走ってきた平助は安心した。 .
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