極東支部に勤めてるんだがもう俺はだめかもしれない

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急いで俺も仲間達のところまで走っていき、攻撃に加わる。 前衛に翻弄されていたヴァジュラの襟巻状器官が発光、また放電かと思いきや、違った。 いよいよヴァジュラが危機を感じ、本気を出してきたのだ。 オラクル細胞の群体であるアラガミ達は、身の危険を感じると自らを、つまりオラクル細胞の動きを活発化させる。 すると動作が素早くなり、より激しい攻撃を仕掛けてくるのだ。 ヴァジュラがその場で姿勢を低くすると、戦闘経験のある前衛二人が、それが予備動作であると気づいた。 巨体が飛び退くと、二人もすぐに後方へ飛ぶ。 ヴァジュラは空中で複数の雷球を放つと、その反動を利用して華麗な後方宙返りを見せ着地した。 着弾した雷球は爆発し、そこから電撃が広がる。 遠くで吼えるヴァジュラに構わず、俺は電撃の幕越しに撃ち続ける。 そして再びのガス欠、前々から思っていたが、燃費悪くないかこの神機!? 慌てて神機を変形しているところに、一気に距離を詰めてヴァジュラが飛びかかってくる。 変形完了、着地予想地点から走って離れるが間に合わない――! 振り向いて装甲を展開、ヴァジュラが着地した地点から周囲に落雷が発生し、枝分かれした電撃が装甲に当たって火花を散らす。 落雷がやんだと同時にリンドウが走りながら斬り込んだ。 ソーマも走った勢いを利用し、振りかぶった刀身を頭に振り落とす。 サクヤがいつの間にか攻撃を止めて距離を取っていることから、向こうもガス欠なのだとわかった。
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