‡始まり‡

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「此処が、兄貴が言っていた場所か‥‥」 少年は、その小さな手に握られた紙と住所を何度も見比べて、間違いが無いのを唖然としながら確認をしていたが、意を決したように門に叫んだ。 「すみません――」 「‥‥‥‥‥」 門からは反応が無く、少年の声は虚しく砂漠の彼方に消えた。 「おかしいな‥‥‥」 少年は首を傾げるとメモを見直し肩をおとした。 そのメモにはこうかかれていた 「ハロー、愛しの撫子 今僕は機関と呼ばれる場所に居る。 君にも白羽の矢がたった。 今すぐこの場所にきてくださいな。 住所は○○県××市△△町□ー☆ー◇だよ。 ちなみにチャイムを鳴らさないと入れないからね。 頑張って探してね。          或斗より」 「兄貴‥‥わかりずらいぜ」 少年は、顔をあげるとチャイムを探し始めた。
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