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「着いたね。
さぁ、歩こう」
「兄っ………」
「ちなみに、兄弟は内緒だからね。
僕は或斗、もしくは機関No.0040と呼ぶように」
或斗はそういうとなお一層豪華な扉の前に立ち、ブザーを押した。
ブザー特有の鈍い音が響くと扉が開いた。
「さあ、行こうか」
或斗と撫子は暗闇の中を歩き始め部屋へと向かった。
しばらく歩くと、いきなり明るい、大広間に出た。
「機関No.0040、土屋或斗
機関員候補の土屋撫子を連れて参りました。」
「そうか……」
重々しい男性の声が辺りに響いた。
その瞬間、空気が変わり撫子はその空気に飲まれ、顔が険しくなった。
「ほお、こやつがお前が薦める撫子とやらか?
まるで撫子を吟味した声を出した車椅子で現れた小さな男性に撫子はあっけにとられた。
「これが、機関長?
こんな爺が?」
「撫子!!」
バシィ
或斗が静止をかける前に何かを叩く音が響いた。
「っ…!」
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