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「ズバリ!それはぁ…――――
まぁ、行ってからのお楽しみで」
僕はその言葉に裕兄に向かって冷やかな視線をむけた。
「ふざけないでいいからちゃんと教えて」
僕がぷうっと頬を膨らませて言うと裕兄は分かった分かった、と渋々と言った感じで口を開いた。
「えっと、一葉は、これから何年か俺の友達の家に住んでもらいます」
「―――――…へ?」
裕兄の突然の言葉に僕はたっぷりと間を取って間抜けな返事をした。
…か、勝手に出たんだから仕方ないんだっ!
「一葉は俺の友達の家にお世話になって、学校もそこから行くように。ついでにこのあと俺が支度する間、一葉も着替えとか準備しとけよ。当分はそいつの所で生活するんだから」
―――え、え、……えぇっ!?
な、なんか僕を放っておいて話が進み過ぎてる気がするんだけどぉ…っ!?
裕兄が先々と話をするものだから僕は裕兄にストップをかける。
「ま、まって!!なんでそんなことになってるの!?僕、そんな事一度も聞いてないよっ!?」
「だって言ってないもん」
一刀両断。
なんの悪気もないって顔で返された。
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