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春日井 真(カスガイマコト)…。 たしかそんな名前だったような気がする。 僕はぼーっと教卓の前で話をしている先生を見ながら思う。 今年からやって来た新任教師で顔、ルックス共に完璧に整ってて女子の人達が盛り上がってたのを聞いた。 集会で先生が自己紹介してたときも女子の人達がきゃあきゃあ騒いで集会が少し長引いたのを覚えてる。 ……うん。 確かに男の僕から見てもかっこいいと思う。 顔はすべてのパーツが整ってて、髪は茶色に染められてて今どきにセットされてるし、身長も高くて足も長い。 確かに女子の人達が騒ぐのも無理ないよね。 僕も身長あのくらいほしいなぁ…。 僕の両親やお兄ちゃんは背が高いのになんで僕は背が162cmしかないんだろう…。 下手したらその辺の少し背の高い女の子よりも小さいよ。 僕、何か神様に嫌われるようなことしたのかな…? なんて思っていたら。 「帰んないのか?」 近くで声がしてなんだろうと顔をあげると先生の顔が目の前にあった。 「ひゃあっ!?」 僕はビックリして思わず後ろに下がる。 だけど勢いがよすぎてイスごと僕の体は後ろ向きに倒れそうになる。 「うわっ!」 「あぶねっ!!」 倒れそうになった瞬間、先生の手が僕の体を支え、なんとか倒れるのをまぬがれた。 こ、こわかった……。
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