ユートピア

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―――― 森山公輝 ―――― 「実数kのminは……いや違うか……xとyが……。 ヤバいな……こんな問題に手こずってるようじゃとても……」 俺は頭を抱える。 (こんなんじゃ……) コンコン。 「公輝ー?もう出なきゃ遅れちゃうんじゃない?」 「あ……」 姉貴に言われて外を見る。 いつの間にか夜は明けていた。 時計を見る。 6:37 「やっべ……! さんきゅ姉貴、今行く!」 早く準備しねぇと遅刻する。 「遅れないようにねー! 先行ってるからー」 情けないが、こういう時には心底姉貴に感謝する。  
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