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「ここ来る度に思うけどよ……毎日ここ来て勉強して部活して帰って寝てここ来て……の繰り返し。なんか起こんねえもんかな」
校門の前で立ち止まり、松原は学校を見上げて呟く。
「そう言うなよ。そう思えんのは平和が保たれてるからこそだろ」
「森川は平和主義者だからなぁ」
そう言うと松原は再び歩き出す。
俺もそれに合わせる。
「まぁな。……でもこんな生活が平和なら俺はぶち壊してやりたいな……」
「……森川」
「だってそうだろ? 俺の夢は医者になって苦しんでる人々を救うことだ。そのためにこの進学校に入って勉強してる。なのになんで偽善者って言われなきゃなんねぇんだ」
「森川」
「ならここに来なきゃいい!そんなに勉強したくな……」
「落ち着け森川!」
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