せいとかいっ!

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生徒会長side 「誰だ今の?」 無表情で口先だけの媚を売った男が出ていった扉を見つめながら霜月に問う。 すると、さっきまでの柔和な笑みはどこへやら、チッと舌打ちを打って俺を睨んだ。 「聞いていなかったんですか? 彼は1ーAの神崎蓮華。 あなたのせいで私の至福の時が行ってしまったんですよ。」 「そういう事を聞いているんじゃねえよ。 なんでそいつは一般生徒立ち入り禁止の生徒会室に入ってきてるんだ?」 藤宮は大きくため息を吐き、俺を呆れたように一瞥した。 「そんなの、一般生徒じゃないからに決まっているでしょう。 ふざけるのは顔だけにしてください」 「はあ? 一般生徒じゃないからってどういうことだよ」 「あなたにそこまで彼のことを教えてあげる義務はないでしょう。 気になるなら自分で調べてください」 妙にイライラしている霜月に、そういえば、と続ける。 「お前、転入生の進藤綺羅とかいうモジャモジャが好きだったんじゃないのか?」 なんとなく気になったことを訊いてみると、予想外の答えが返ってきた。 「わかりません…私にも… 神崎くんと綺羅の好きは、違う気がするんです」 思っていたより深刻そうな霜月の顔は今まで俺が見たことのない顔だった。 この間までは迷いなんて一切ない顔でいとおしそうに進藤の名前を呼んでいたのに。 その変化は俺には理解できず、恐らくこれからも理解できる日は来ないだろうと。 俺は半ば他人事の様に思考を中断したのだった。 生徒会長side終了
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