闇の黒い鳥(物語?)

2/2
前へ
/6ページ
次へ
少年、新島慎二は不思議な鳥を見た。 真っ黒な両翼のない鳥。 慎二はなぜか、その鳥に惹かれた。 その日からと言うのも、毎日黒い鳥を見ている。 ある日、慎二は両翼のない黒い鳥について気になったため、ネットで調べた。 すると、ネットではこう書いてあった。 《両翼のない鳥は心の闇が深い奴にしか見えない》 と。 「・・・俺みたいなやつにしか見えない・・か。そうだったんだな。お前」 慎二は黒い鳥に向かって一言言った。 慎二が何故、そういったかと言うと、言った言葉のそのとおり。そのまま。 慎二は幼くして、両親をなくしてしまった。それからは、仲の良かった人のところで育った。 だが、その人も先日亡くなってしまった。 一人になったせいか、親が死んだせいか、定かではないが、 慎二の心の闇は凄く深かった。 それで。黒い鳥が見えてるのだと思った。 「似たもの同士・・・お前も俺も、もう二度と飛び立つことはないだろう・・」 また慎二は黒い鳥に向かって、呟いた。 黒い鳥もそれに答えるかのように、慎二に寄り添った。 「・・・お前がいれば・・何もいらない気がする・・」 慎二はそういって、その日から、黒い鳥と共に過ごしていくのであった。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加