誰かの願いが叶う頃

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客間にて、ベッドに運ばれた琴音を見つめるコンラッドとメイワンダー。 コンラッド:次の主。または花嫁候補…ね。メイワンダー、怒ってるだろ? メイワンダー:別に。 コンラッド:…怒ってはいないけど、納得はいってない? メイワンダー:…私たちは滅ぶべきなんだ。本来なら。 コンラッド:…ダメだ。俺たちは滅ぶわけにはいかない。メイワンダーが降りるなら俺がこの子を貰う。 メイワンダー:フィリップになら譲ってもいい。が、お前はダメだ。 コンラッド:酷いな。俺じゃダメ? メイワンダー:時折お前から酷い臭いがする。血の匂いだ。 コンラッド:そりゃそうだろう。俺たちは吸血鬼なんだから。少なくとも俺とフィリップは血を捕ってる。 琴音:貴女は…? メイワンダー:起きたのか? コンラッド:いや、マダムがこちらに連れて来てる。 琴音の髪を一房掴むコンラッド、 メイワンダー:銀髪? コンラッド:もともと色がない子みたいだからすぐに変わるだろうね。メイワンダーみたいに。あと、飯。彼女の好みが分からないから、色々練習しとけよ?メイワンダー。食はお前担当だ。服はフィリップ。俺はちょっと出掛けてくるよ。 メイワンダー:おい、コンラッド。一体どこに… コンラッド:説明材料を探しに。フィリップも出掛けているだろうし。留守番、頼むわ。
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