誰かの願いが叶う頃

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雑貨店内にて ピンクのヘアアクセサリーと水色のヘアアクセサリーを両手に悩むほのか。 ほのか:これは琴音に似合いそうだけど、私に似合いそうにない…でも、これは私が好きな感じだけど琴音のイメージじゃない…うーん…どうしよう。 琴音、ほのかに黄緑色の花のついたヘアピンを見せる。 琴音:これは?黄緑ならそんなに女の子女の子してないし。 ほのか:でも琴音、これでいい? 琴音:ほのかがいいならいいよ。お揃いの買うんでしょ? ほのか:でも… 琴音:これがいいよ。これにしよう? ほのか:…琴音がいいならいいけど… 琴音:いつもは即断即決なのに、こういう事には優柔不断だよね。学食のメニューとか。 ほのか:大事なことはちゃんと決められるんだけどね… 琴音:仕方ないなぁ、ほのかは。 ほのか:逆だよね。私ら。 琴音:だよね?ふふっ… ほのか:じゃあこれ買って、さっさと帰りますか。先生にも最近危ないから早く帰りなさいって言われてたし。 琴音:通り魔事件、だっけ?なんか青薔薇はどこ?って尋ねられて、振り向いたらなんか切られてるっていうか刺されてるっていう… ほのか:うぇ…なにその都市伝説。薔薇は植物園か花屋さんかホームセンターでしょ?ていうか青薔薇ってあるの? 琴音:青薔薇って言っても薄紫色の奴が多いみたい。薔薇に青い色素はほとんどないから。最近大きなメーカーが青い薔薇をつくったけど、あれは他の花の色素を遺伝子情報に組み込んで作ったものらしいの。今のところ遺伝子をいじらないで品種交配だけで一番青に近いのは青龍って言う薔薇で… ほのか:もういい。何となくわかったから。相変わらず園芸関係はしゃべりだすと止まらないんだから… 琴音:庭師の家の子だから、小さい頃から知識だけはたたき込まれてきたからね。実技は使い物にならないけど…
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