第1章『狐の話』 1話『不比等とヨモツ』

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男が言い終わると同時に死霊が肉塊を投げつける 「ヨモツさんッ!」 しかし、肉塊は当たらずに巨大な鉄扇によって阻まれた。 「不比等っ!あれくらい結界張りなさいよっ!」 いつの間にか男の背後に白装束の古風な幽霊女が浮いていた。 「え~結界張るのが面倒なんだ。ヨモツさんは僕の背後霊でしょ?」 「背後霊を物みたいに言うわね…」 遠距離ではらちが空かないと思ったのか 死霊は男に突進していった。 それに対する男は右に鉈のようなナイフ 左に懐から取り出した水平二連のソードオフショットガン。 男は死霊を掻い潜り胴を切り抜け死霊のハラワタを抉る 死霊は男に振り向いた ソコには 銃口があった。 「おせーんだよ死霊クン。」 ズバンッ!ズバンッ! 路地裏に鳴り響くは銃声 頭部がメチャメチャになり地に伏した。 「あらー存外脆いのね~」 「急所を突いただけだよ。死霊は頭に魂を貯めるからね…」 死霊が無数の白い魂になり空高く昇っていった。 「今度は成仏しろよ~」 「取り敢えずは終わりかしら?あ~お腹すいたぁ~」 「ダメだよヨモツさん。まだ報告書を書かないとねー」 「うーイヂワルぅ~」 「甘えないっ!行きますよっ!」 そして男と女は去っていった。
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