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「泣くほどかよ。めんどくさ」
勝手に涙が出ちゃうから…
僕は、ふたりが近づきすぎて恥ずかしくなったから顔をひっこめる。
「お前んち、このマンション?」
RENが指さす場所は、地域でも目立つビルのような高級マンションだ。
僕はその奥のほうにある公団だ。
僕は首をふって、ふたりを困らせた。
「泣くなよ。俺ら泣かしてないから」
「REN、そんな怖いこと言うなよ。かわいそうじゃん」
「は?男のくせに泣き虫な奴がかわいそう?……俺もう知らね」
「あっ、おい待てよ。REN」
ふたりのやりとりが気になって、僕が顔をあげると、RENと高野くんは既にマンションの中へと入っていく勢いだった。
…意地悪な人たちだな。
「シンくん、おいでよー!」
え?
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