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「じゃ、いくか…高野。」
RENは立ち上がり、高野くんの腕を掴んだ。
「えっ、あっ、おい…。」
ばいばい、とも言わずにふたりは教室を出て行った。
きっと、楽しくなかったんだ。
自由気ままな人間だな、と僕は思った。
「三嶋、僕たちも」
僕は少し苛立っている三嶋の腕を掴む。
三嶋はRENに、苛立っているようだ。そんなの訊かなくてもわかる。
…キレないでね、怖いから。
僕は様子を伺いながら、三嶋と一緒に教室を出た。
RENはすごくかっこいい人だった。
たしかに、女にだらしがなさそうだけど…そして少し怖い。
中学校のころヤンキーだったんじゃないかな…
高野くんは元気いっぱいで、モテそう。
まるでアニメのような組み合わせだね(笑)
「あいつ、たぶんだけど、声変わりしてねーよな…そんで背も低い」
三嶋はRENの弱点を次々と言っているけど、どうせ僻みだからと僕は相手にしなかった。
声変わりはしてなくても、そんなに高くはないし、三嶋は人の身長を言ってる場合ではないから。
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