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外に出るとちょっと離れた所で悠里が上を向いて歩いていた。
「悠里~!」
と、声を掛けたら、ハッとしたような顔をしてこちらを確認すると物凄い勢いで突進してきた。
ドスッ
「ぐぇっ…」
悠里は亮めがけて突進していた。
勢い余り、亮の腹部に抱きつく様な形で突進。
一瞬亮は綺麗なくの字になった。
「いた~…ん…?
亮が居ない…?」
「……」
「あっ…亮ー!
だ、大丈夫…?」
起きない亮を下敷きにし、亮を前後に揺さぶる。
亮の後頭部は揺さぶられる度にアスファルトに当たっている。
「…ゅ…ぅり…や…やめッ…」
「亮!?
良かったよぉ~」
悠里はそのまま亮に抱きつく。
「悠里…苦しいのだが…。」
「バカバカ…心配したんだから…」
(誰のせいだ誰のッ…)
亮は悠里を憎みきれず、少し笑みをこぼす。
「あ、あぁ…ごめんな…
取り敢えず家入らないか?」
「うんっ!」
こうしてやっと家に入れた。
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