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「心の問題っていうの? そういうのも大事だとおもうよ。僕は」
その声は、部屋の隅から聞こえてきた。
蒼い髪に黒の縁の眼鏡。
彼は、一見して賢そうな顔をしていた。
「僕はアオ。よろしく」
そう言ってアオは、薄く微笑んだ。
「……ッチ」
そう舌打ちをしたシュウは、サンタから離れる。
「それで私がヒイだよ!」
「……のわ!」
最後に声を発した彼女は、サンタの視界の下部からいきなり現れた。
大きな瞳をしていて、桃色の髪をお団子にしている。
「よろしくぅ!」
そう言ってヒイは、大きくピースサインを出した。
「てのが私の仲間よ」
サンタの後ろから教室へと入ってきたオルカは、サンタの肩に腕をかけ、そう言う。
「まぁ、よろしくやってやってね」
★
「俺はサンタです。まぁその、よろしく」
椅子を出されたサンタはそこに座り、他に囲まれるような形で皆へと自己紹介をしていた。
「サンタ君、ねぇ。何クラス? 本当に顔みないから、僕知らなくて。入学してすぐ、その、不登校になったんだろう?」
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