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「アオ!!」
「わかってるよ!!」
オルカの掛け声と共に前へと出てくるアオ。
同時に、サンタ達の方へと、猛がつく程のスピードで突っ込んでくる、漆黒の狼。
「結界魔法《ギョクヘキ》」
突如、サンタ達を囲むように、蒼色の球体の結界が現れた。
漆黒の狼は、それにぶつかると、大きく後方へと吹き飛ばされる。
「シュウ!!」
「わかってらぁ」
オルカに呼ばれたシュウは、アオよりも更に前へと出ると、両手を組み合わせ、前へとつきだした。
「破壊魔法《ゼッセン》」
同時に、漆黒の狼へと向かう、朱色に輝く熱線砲撃。
それは、通路を明るく照らし出すと、漆黒の狼へとぶつかり、盛大な爆発音と共に、広範囲に四散した。
「よっしゃあ!」
そんなヒイの声が、薄暗い通路へと響く。
そこには、もう魔物などはいなかった。欠片も残さず、気化したのだろう。
「な、何だよ、これ!? 何で魔物がいるんだよ!? ここ、学校だろ!?」
そんなサンタの言葉が、遅れて通路に響く。
オルカは、うっすらと笑みを浮かべると、それに飄々と答えた。
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