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「それで、ママは何ていって家を出たの?」
幹夫は、武の話を聞きながら、もしかして、幸子は浮気している事を知っていたのかもしれないと、不安になった。
「それで、ママが言ったの。
いつでも、パパと僕が好きだから、だから、ママが今からお外へ行ってくるから、家でパパが帰るまで、いい子でいてねって。」
たぶん、まだまだ話はしたんだろうが、5歳の武には、ここまで思い出すのが、精一杯。
精神的にも、不安定な状態になって、何度も泣き出した。
幹夫は、幸子の実家や、友達の家に片っ端から電話を掛けた。
幸子はどこにもお邪魔はしていなかった。
幹夫は最悪の事態を考え、警察に失踪届けを出す事にした。
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